一通り読んでみました。
特に挑発的な言葉を使うわけでもなく、これまでの地球温暖化対策で議論が欠落している部分について明確な指摘をしています。後半になると「不都合な真実」への批判が始まるのでちょっと煽りが入りますが、反論という形を取らざる得ないのでまあしょうがないところです。全体的な感想としては、温暖化の現象把握やその原因についての議論がまだ十分尽くされていないにもかかわらず、政治やマスコミがフライングで突っ走っているのではないかな〜という印象を持ちました。
私の本職であるエンジニアの立場から見て感じたことを述べてみますと、
百葉箱に塗る塗料の種類によって中の温度が変わったり、その設置場所が建物の陰にあったりして、温度の測定方法が不適切なケースがあると本書では指摘しています。この手のミスは私も実験などでやってしまうことがあるので耳の痛い話です。測定対象が他の要因の影響を受けないよう、周囲の環境に気を配ることは基本なのですが、うっかりしていると気づかない場合があります。もしミスのあったことがわかれば、また一からデータのとり直しということになります。ところが、ある特定の場所の過去の気温がどうだったかという話は再実験するわけにはいきません。大きな誤差を含んでいるかもしれないデータを使用し続けることになるのでしょうか。再現実験のできない気候というものは、はたからみていて実にやっかいだなあと感じます。
また、以前から疑問に感じていることですが、気候シミュレーションというものはどの程度有効なのでしょうか。気候ではありませんが、私が関わっているところでは、製品の設計にシミュレーションは良く利用されています。ただし、設定するモデルや境界条件によって、得られる結果はそれなりに幅のあることが多いのです。簡単な構造解析のシミュレーションでも結果が色々と違ってくるのに、要因が交錯した気候についてシミュレーションを適用して有意義な結果が得られるのかなあと、まず直観的に思います。そもそもモデルが正しくできているのかと。
製品の場合、シミュレーションを行ったら必ず実験と対にして、どの程度一致するかを確かめます。わざわざ実験するなら、何のためにシミュレーションを使うのだという話になりますが、製品の設計をマイナーチェンジする場合や次期製品への設計簡略化のためにデータをどんどん積み上げておくのです。ところが地球の気候は実験できませんからね。単純にシミュレーションが導いた温度変化と実際の温度変化が一致した〜なんてグラフを出されても、単にパラメーターを合わせ込んだだけじゃないのか、と思ってしまうのですよ。で、本書を読んだら大体想像していたような指摘が書いてありました。
あと、細かいところを引用すると
>「日本から新聞記者がやってきて、『地球温暖化のために(永久凍土に建つ)傾いた家の写真を撮りたいから案内してくれ』と頼まれるので、『傾いたのは暖房のせいですよ』と言っても聞かず、暖房のために傾いた家の写真を撮って帰っていくのです。ひどい話です。」
この手の話を聞くと相変わらず呆れてしまいますが、驚くことはなくなりました。そのような状況自体がやばいのかも。
人間を一人一人みるとおバカなところはどうしてもあるので、会社なら会議で揉む、温暖化なら学会で検討するなりの手続きはやっぱり必要なのですよね。温暖化については、いきなり議会証言へ進み、科学の作法に外れていたことが現在の騒動の原因であるという説明には考えさせられました。
「不都合な真実」を見た人はこちらも読んでみてはどうでしょうか。反対派の著作としては良書でおすすめできます。
服部順治さん
情報ありがとうございます。
地球温暖化詐欺についての追求
誰が犯人か追及しています。
不都合な真実( 地球温暖化詐欺:ゴア元副大統領があえて触れなかった不都合な真実。宗教になった温暖化CO2原因説)
http://nvc.halsnet.com/jhattori/STOP-Ondanka/
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